<目次>
問1 肩こりってどうして起こるの?
問2 「肩こり性」ってほんとうにあるの?
問3 マッサージしてもすぐに、こってしまうのはなぜ?
問4 自分で簡単にできる肩こりの解消法は?
問5 市販の薬の上手な利用法は?
問6 日常生活で気をつけることは?
問1 肩こりってどうして起こるの?
答 首の筋肉が疲労し、老廃物が溜まるため
肩こりの人は両肩をぐるっと回してみてください。
肩に痛みを感じない場合、首のコリが原因で肩こりを感じているのです。
人間は4本足で歩いていたころ首で重い頭を支える必要が少なかったため、 首の後ろには薄い筋肉しか付いていません。
その薄い筋肉で5~7キロもある頭を支えなければならないわけですから、筋肉は常に緊張状態にあります。
すると血液循環が悪くなって筋肉中に老廃物が溜まり、コリを感じます。
首の筋肉は肩甲骨まで分布しているので、肩にもコリが生じるのです。
<肩こりの悪循環>
肩こり→筋肉が痛む→筋肉を使わない→血液循環が悪くなる
→筋肉中に老廃物がたまる→筋肉が硬くなる→筋肉が縮む→肩こり
問2 「肩こり症」ってほんとうにあるの?
答 細長い首、なで肩などの体型がこり症の正体
「肩がこる体質」というのはありません。
肩こりは首の筋肉疲労が原因ですから、いわば2本足で立つようになった人間の性(さが)です。
ラグビーやレスリングの選手のように太くてがっしりした首の人を除けば、ほとんどの人に肩こりは起こります。
中でも首が長くて細い人、なで肩の人などは、とくに肩がこりやすくなります。
加えて次のようなことが肩こりの誘因となります。
・悪い姿勢や無理な姿勢を長時間続ける。
・極度の緊張やストレスにさらされる。
・メガネが合わない。
・高さが合わない枕で寝る。
・寒さ。
・運動不足。
また、かぜや歯痛など病気が原因で肩がこることもあります。
<肩こりが起こりやすい体型>
首の筋力が弱い・細長い首・なで肩
問3 マッサージしても、すぐにこってしまうのはなぜ?
答 原因を取り除かない限り、元に戻るから
肩が、がちがちに硬くなったり、しこりができるのは筋肉が縮んだまま伸縮できない状態になっているためです。
マッサージは縮んだ筋肉をほぐし血行を良くする効果があります。
とはいえ、肩こりの原因を取り除いたわけではないので、すぐにこってしまうのは仕方がないことです。
ひざに水が溜まったとき水を抜くと強い痛みは収まります。
しかし「水を抜くとクセになる」というように、根本的な原因を改善しない限り何度水を抜いてもまた水は溜まってしまいます。(水を抜くとクセになるわけではありません)
肩こりのマッサージもそれと同じだと言えます。
問4 自分で簡単にできる肩こりの解消法は?
答 首の筋力を強くする体操を習慣にしましよう
整形外科で肩こりの治療法として指導しているのが「首の筋肉を強化する体操」です。
簡単でどこでもできる体操ですから日常の習慣にしてください。
毎日、前と後ろ10回ずつ、重症の人は20回ずつ行うと徐々に首の筋肉が鍛えられ肩こりが改善されます。
<首の筋肉を強化する体操>
両手を後に組み、頭で押す。首は後ろに曲げようとする。10秒間続ける。
両手を額に当て頭を押す。首は前に曲げようとする。10秒間続ける。
無理な姿勢を続けて起こる急性の肩こりには、アイスマッサージを。
冷やすと一時的に血管は収縮しますが、マッサージ後反動で滞っていた血液が流れ出し老廃物が血流に乗って流れ去ります。
慢性の肩こりには蒸しタオルで温めることで血液循環がよくなり肩こりが軽減します。
問5 市販の薬の上手な利用法は?
答 急性には冷湿布。
慢性には温湿布を市販の肩こりの薬には、おもに湿布薬と塗り薬、内服薬などがあります。
急性で痛みの強い肩こりには、冷やして炎症を鎮める作用がある冷感タイプの湿布薬が効果があります。
慢性の肩こりには、温めることで血液循環をよくする作用がある温感タイプの湿布薬を。
湿布薬は血行が良くなり薬の成分が浸透しやすくなる入浴後に貼ると効果が高まります。
ただし、湿布薬のなかには入浴直後の使用を避けるものもありますから、用法を確認してから使ってください。
また、湿布薬は、こりを感じている部分を覆うように広めに貼ると、より効果的です。
ただし、通気が悪くてかぶれるようなら湿布薬に切れ目を入れて貼ってみてください。
塗り薬は手軽にどこでも塗ることができますし、衣服で隠せない首などに使うときに便利です。
エアゾールタイプもあります。
激しい痛みで我慢できないときには鎮痛剤を。
ただし、原因を取り除く薬ではありませんから連用は避けるように。
内服薬には血液循環をよくする漢方薬などもあります。
問6 日常生活で気をつけることは?
答 同じ姿勢をとらず、ストレスをためないこと
肩こりを改善するには、首の筋肉を強化する体操に加え、次のような点を心がけてください。
・同じ姿勢を長時間とらない
パソコンの画面を集中して見続けたり長時間の車の運転などは避ける。
筋肉の緊張に加え、目が疲れて肩こりがさらに悪化する原因に。
30分に一度くらいは休憩し首を動かす体操を。
・ストレスをためない
ストレスによって血液の抹消循環が悪くなるため。
・入浴で血行をよくする
入浴は血液循環をよくするのに効果的。
入浴後、アイスマッサージや湿布薬を貼ると効果大。
・枕は首のカーブを自然な状態に保つ高さが良いといわれますが、あまりこだわらずに心地よく眠れる高さを選ぶ。
・なで肩の人、手のしびれのある人は肩の部分にもバスタオルなどをあて、寝ている間に肩が沈まないようにする。
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