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脱水症状と正しい水分補給正しい水分補給の方法について
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「美容と健康のため、1日2リットルの水を飲もう!」が、ブームになっています。 お肌がプルプルになったり、血液サラサラになるって本当なのか? 「そんなに飲めない」、「飲みすぎが心配」という声もするが、本当はどうなのか? 正しい水分補給について
「水をたくさん飲んで体内の毒素を出す」とよく言われますが、本当ですか? 飲みたいときに飲みたいだけ飲む、体まかせではダメですか?
基本的には、夏場や運動時以外は、飲みたい時に飲む方法で問題ありません。
しかし、中高年の脱水予防には、2時間ごとの水分補給が推奨されています。 人がのどの渇きを自覚するのは、体重の3%近く水分が失われてからです。 水を飲んでも、水分が小腸にたどりつくまで体には吸収しません。
「のどが渇いた」と感じたときは体の水分不足ですが、周囲に水分がなかったら間に合いません。 高齢になるほど、のどの渇きの感度は落ちるので2時間ごとを習慣づけておくと安心です。 余分な水分は尿として排泄されるから、水分の取りすぎは問題ありません。
健康な高齢者は食事以外に、冬でも1日 1.6リットル摂っているという調査報告もあります。 「備えあれば憂いなし」の水分補給を生活習慣にしておきましょう。 体には、血液濃度を厳密に保つ精巧なシステムがある
血液中の水分量を監視している脳が水分不足と判断すると腎臓に指示を出します。 腎臓は水分の再吸収を始めて尿を濃くします。 反対に血液が薄まりかけると薄い尿をたくさん出して調整します。
決定的な脱水状態にならない限り、尿の調節で体内の水分バランスをとっています。 このため、水を飲めば飲むほど血液がサラサラになるというのは間違いです。 大量の水を一度に飲むと、血液濃度が下がることを恐れた脳が尿をどんどん出すように腎臓に指示を出します。
水分補給はあくまで少しずつを基準にしましょう。 (目安:コップ半分) 水分、飲み過ぎの負担は?
腎臓は1日に100〜180リットルの血液をろ過しているので、2リットル程度の水が腎臓の負担になることはありません。 逆に水分が不足した場合でも、0.5〜1リットルの尿量が確保できたら老廃物は排泄できます。 「ガブガブ水を飲んで汗をかけば老廃物を排泄できる」と言う人がいますが、汗はあくまで体温調節のためのもので、 汗の成分はほとんど水と塩分ですから老廃物の排泄にはなりません。
この腎臓を幻惑するのが利尿作用 紅茶やお酒で必要以上にトイレに行きたくなったりすることがあります。 脳が腎臓に送る「尿を濃くして減らせ」指令を、アルコールやカフェイン・タンニンなどがブロックすることが原因です。 コントロールを失った腎臓は、尿を薄いままじゃんじゃん出してしまうのです。 カフェインが入っていない麦茶を、夏の水分補給にしてきたのは利にかなっています。 逆にビールは、大ジョッキを空けても飲んだ以上に尿が出ることもあって水分補給にはなりません。
二日酔いのメカニズム アルコール→飲んだ以上に尿が出る→水分補給しないと細胞内脱水→翌朝の二日酔い 外で飲んだ日は、家に帰ってコップ一杯の水 腎臓の調子が悪かったら
脳がいくら指令を出しても、腎臓が尿を調節する力を失ったらどうなるか? ちょっとの水不足で脱水、飲みすぎればむくみになってしまいます。
腎臓の機能は、70歳で20歳のころの70%程度まで落ちてしまいます。 痛みなどの不具合を感じにくく病気に気づきにくい臓器です。 脳がブレーキを掛けているはずの就寝時に尿量が増えたら要注意です。
少しずつ回数を分けての水分補給を習慣にして腎臓の負担を減らしましょう。
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